(1)五館合同特別講義及び歌舞伎等の公演鑑賞を通して、伝統芸能を発展継承することの重要性を再認識させると共に伝統を継承していく者としての意識の高揚を図ること。
(2)五館合同特別講義及び歌舞伎等の公演鑑賞を通して、組踊の実演家としての在り方をより深く理解し、伝統を継承していく演者として必要な見識を深める。
(3)その他文化芸術に関する施設等の見学を行うことで、日本の文化・伝統を継承する重要性を再確認する。
12月10日(水)に、国立劇場・国立能楽堂・国立文楽劇場・新国立劇場・国立劇場おきなわの研修生(各1年目の研修生)が一同に集まり、五館合同特別講義が国立劇場(伝統芸能情報館レクチャー室)において行われました。
国立劇場おきなわからは、第四期組踊研修生10名(立方5名、地方5名)の全員が参加しました。
同特別講義は、独立行政法人日本芸術文化振興会の主催で毎年開催され、これまでに6回あり、人間国宝の先生をはじめ、芸能各分野の第一人者の方々に講義をいただきました。今回の第7回目は、私たち組踊研修の立方主任講師である、国指定重要無形文化財「組踊立方」保持者(人間国宝)の宮城能鳳先生に講義をしていただきました。
講義では、「良き舞台人になるために」というテーマで、能鳳先生が父親から影響を受けて芸能の世界に入った話や、腰を激しく痛めた状態で身体的にかなりきつい状態の中、舞台に立ち、役を演じきったという話など、舞台人としての様々なエピソードを聞くことができました。
また、良き舞台人として、「素直さ」、「謙虚さ」、「感謝の心」、「礼儀作法」、「健康管理」を大切にするようにとのお話をいただきました。さらに、芸を高めていくためには、絶えず(芸能のための稽古や活動を)続けていくことが大事であるとの教えを受けました。
四期生にとっては普段、間近で指導を受けている能鳳先生から、改めて、良き舞台人としての教えをいただき、とても貴重な講義を受けることができました。
また、講義終了後には、能鳳先生を交えて講義を受けた各分野の研修生との交流会がありました。
沖縄にいる組踊研修生にとっては、接する機会の殆ど無かった同時期の各研修生と意見交換をして交流し、貴重な時間を過ごすことができました。
[特別講義を受ける四期生]
[宮城能鳳先生の特別講義]
[研修生交流会]
(日本芸術文化振興会の茂木理事長や理事の方々と懇談
する宮城能鳳先生と四期生)
[研修生交流会]
(各分野の研修生と懇談する四期生)
また、今回の特別講義と併せて、東京で上演される歌舞伎や文楽の公演鑑賞等も行いました。
【公演鑑賞】
沖縄にいる組踊研修生にとって、直に舞台を観る機会の少ない東京での伝統芸能公演を鑑賞することができ、とても貴重な経験となりました。
[国立劇場入口前]
[歌舞伎「通し狂言 伊賀越道中双六」]
[文楽鑑賞教室]
[開演前の様子]
[伝統芸能情報館前]
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