琉球の花火
琉球国の花火は「からくり花火」だけではありませんでした。手で持って火花を散らす「手花」や、「火号」という打ち上げ花火もあり、「火号」には「昼の火号」と「夜の火号」がありました。
それぞれの花火の名は『火花方日記』に記されていますが、どのような花火かは記録がありません。同時代の日本本土の花火に同様の名前が散見されることから、ほぼ同等の技術だったのかもしれません。但し、琉球国の花火は中国から習ったと『火花方日記』に記されています。

火花次第書
昼之火号
安里筑登之親雲上 渡嘉敷筑登之 屋比久筑登之
一、鴻鳫 一、烈蝶 一、友千鳥
一、虹形 一、雲龍 一、虹形
一、烈白鳥 一、夫婦鳥 一、烈蝶
一、雲龍
夜之火号

安里筑登之親雲上 渡嘉敷筑登之 屋比久筑登之
一、烈蜂 一、廻り星 一、糸柳
安 渡 屋
一、群蛍 一、糸柳 一、三ツ星
安 渡 屋
一、玉追龍 一、下星 一、七ツ星
安
一、雷玉
手花
安里筑登之親雲上 渡嘉敷筑登之 屋比久筑登之
一、芍薬 一、六風車輪 一、柳花
安 渡 屋
一、大牡丹 一、したり桃 一、梨花

安 渡 屋
一、青柳 一、糸柳 一、牡丹花
安
一、金銀草
絡物
安里筑登之親雲上 渡嘉敷筑登之 屋比久筑登之
一、掛床 一、四輪車 一、大團羽
安 渡 屋
一、玉瓢箪 一、玉火 一、双龍
安
一、大團羽
以上