1月27日(土)の組踊公演では、玉城朝薫の五番の中から「二童敵討」を上演します。今回は、国指定重要無形文化財「組踊」保持者から人気若手までを交えた配役に、人間国宝・西江喜春を中心とした地謡という豪華キャストが注目の公演です。これに先立ち行われた記者懇談会では、あまおへ(阿麻和利)役の玉城盛義先生、鶴松役の宮城茂雄さん、亀千代役の田口博章さんにお話をうかがいましたので、稽古風景とともにご紹介します。

 

(左より)宮城茂雄、玉城盛義、田口博章

 

【あまおへ(阿麻和利)役/玉城盛義】

 あまおへ(阿麻和利)は何度も演じている役ですが、大悪党でもなく、酒に酔って刀や着物まで褒美にとらせる気前の良い性格は、悪人だけどどこか憎めない人柄です。あまおへ(阿麻和利)が登場して名乗りを上げ、「七目付」の見得を切る場面や野遊びの場面はメリハリを付けて演じています。
 今回は、息の合う、鶴松、亀千代役のお二人との共演なので、本番まで気を引き締めて頑張ります。

 

【鶴松役/宮城茂雄】

 組踊の最初の作品で、唱え、音楽が密接に繋がっていて、組踊の魅力が多い作品です。何度も演じている役ですが、生の舞台は、どの舞台も同じではなく、1回、1回が初演で、2回公演でも違った面白さがあります。あまおへ(阿麻和利)が酔って、鶴松、亀千代と一緒に、津堅節を踊り、すきを見せた瞬間に敵を討つ場面は、舞台の間や音楽のタイミングを合わせながら、音楽、舞踊、台詞が一体となるよう演じています。
 今回上演する「二童敵討」は、3月に国立文楽劇場で上演される予定です。大阪のお客様に組踊の魅力を伝えられるよう、皆で心をひとつに頑張ります。

 

【亀千代役/田口博章】

 何度も演じている役ですが、唱えの間の取り方や出演するメンバーにより心情表現を変えて演じることを心がけています。歌三線と唱えと所作がひとつになり、見ているお客様に感動を与える舞台を務めていけるよう頑張ります。

 

 

【稽古風景】

 立方指導の眞境名正憲先生、地謡指導の西江喜春先生を中心に、一場面一場面丁寧に、所作や唱え、音楽の確認を重ねていきます。緊張感のある稽古風景をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

☆組踊公演 「二童敵討」

1/27(土)14時開演 一般3,100円 友の会2,480円

 公演詳細はコチラ